キャンディ いそいでお帰り ネタばれなし感想
マインダート=ディヤング作
講談社(※絶版してます)
1954年ニューベリー賞オナー受賞
面白さ ★★★★☆ 4点
感動度 ★★★★☆ 4点
メッセージ性 ★★★★☆ 4点
ジャンル 動物 冒険
内容 キャンディは、生まれてすぐ、しつけもわきまえぬまま、母親から離された犬だ。もらわれ先でほうきで動かされ、休む場所もないまま、飼い主にもはぐれてしまう。おびえ、ふるえながら生きるしかない、のら犬キャンディ。
感想 これは一匹のさすらいの犬キャンディの冒険物語ですが、さびしくつらい冒険です。人間の勝手さが犬にどんな風に映っているかを犬の視点から見せてくれます。
行く先々でこづかれ、いじめられるキャンディは痛々しいです(゜-Å)。子どものころに読んだらキャンディがかわいそう過ぎてつらくて最後まで読めなかったかもしれません。
けれど作者のキャンディを見つめる目は温かいんです。作者は本当に動物が好きなんだと伝わってきます。その温かさで最後まで読めました。
ディヤング は他にも動物の出てくる本を多く出していて、何作かは賞を受賞しています。 動物以外にも1957年に「六十人のお父さんの家」(絶版)という、戦時中の中国を舞台に、少年の冒険を描いた本を、1954年に「ぼくの黒うさぎシャデラク」(絶版)
でニューベリー賞オナー賞、1955年にコウノトリと六人の子どもたちでニューベリー賞、 1959年に「いぬがやってきた」を書いていてこれもニューベリー賞オナー賞を受賞しています。
ディヤングの著作の多くに、「かいじゅうたちのいるところ」で有名なあのモーリス・センダックが挿し絵を当てています。
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