ワトソン一家に天使がやってくるとき ネタばれなし感想
クリストファー・ポール・カーティス作
1996年ニューベリー賞オナー賞受賞
面白さ ★★★★★ 満点
メッセージ性 ★★★★☆ 4点
愉快度 ★★★★★ 満点
内容 ぼく、ケニー、十歳。不良の兄きバイ、妹のジョーイ、父ちゃん、母ちゃんの一家五人で、北のミシガン州フリントに住んでいる。兄きの悪さがますますひどくなったんで、父ちゃんたちはバイを、遠くに住んでるこわいおばあちゃんに預けようって考えたんだ。いつもいじめられているぼくからすれば、ざまぁみろってとこだよ。ぼくらは出発した。南のアラバマ州バーミングハムをめざして…。愛すべき黒人一家の笑いと涙の日々を描きながら、人種差別をするどく告発し、全米で絶賛を浴びた傑作。
感想 まず、いいたいのはこれは、とても楽しい本です 楽しいということにかけては保証します!
エンタメ性が強いお話だと思うので、世の小学生、中学生男子で「本なんてつまらない、漫画のほうが面白いよ!(`ε´)」って子がいたとして、その子に何とかして本の面白さを教えたい、とか思っておられるご両親、および保護者の皆さま、ぜひ本書を勧めてください!きっときっと「本って面白いじゃん!」ってなるから!ほんとに
はい、それでは本書のプッシュはここまでにして感想に行きますね。
いや、男の子の世界は厳しいな、と読みながら思いました。ちょっとでも弱みを見せたらひたすら弱るまでそこを突かれまくりそうな、弱肉強食の世界という感じですね。それが、男の子の世界によるものなのか、主人公ケニーの暮らすアメリカ北部の黒人学校の世界によるものなのかはわかりませんが。それでも読んでてつらくなることなく、わくわくしながら読めるのは、世界観がどうにもネアカで底抜けに明るさを感じるからですね。それは、「バドの扉がひらくとき」の作者さんでもある、クリストファー・ポール・カーティスさんの明るさなんでしょう。
だんだんバイやその仲間などの悪ガキたちの悪行も読んでて愉快になってきます。かなり面白おかしく読めますよ。そして読んでいると、ワトソン一家が愛しくなってきます💛。母ちゃんのたくましさ、父ちゃんのお茶目さ、バイのたまにみせる子供らしさ、ジョーイのいい子さ。なんとも愛すべき一家です(*´∀`人):・:*:・。寒さにも、環境の悪さにも負けずに図太く楽しく生きているワトソン一家が素敵。
終盤は一転して、黒人が当時のアメリカで生きていくことの過酷さを感じさせる内容になっていきますが、非常に心に沁みました。
楽しくわんぱくな物語を読みたい人にも、家族愛にジーンとしたい人にもお勧めです。
作中の時代背景を知ってから読みたい方は、巻末のエピローグで軽く触れているので、先に読んでもいいかもしれません。(右ページの本編部分を目に入れないように気を付けて!)
ちなみに作中に出てくる、最悪なアニメ「クラッチカーゴ」とは、日本では「冒険王クラッチ」という名で放映されていたようです。
なんと2013年に映像化されていました!やった!日本未公開ではありますが・・
The Watsons Go to Birmingham - Trailer
ほかの方のレビューものせときます。私よりずっと的確で読みやすいレビューです!
作中に出てくる、スウェーデンクリームクッキーというのが気になったのでレシピを調べて作ってみました。
こんなものらしい。かわいいっ
出典:Food Pusher
http://www.food-pusher.com/2010/08/swedish-cream-cookies.html
レシピです
・クッキー生地
- 有塩バターー180g
- ホイップクリームー70cc
- 薄力粉 220g
装飾用
・クリームの材料
有塩バター 90g
粉砂糖1¼カップ(125g)
生クリーム 大さじ1と1/2
バニラエキス 小さじ1/2
アーモンドエキス小さじ1/2
必要に応じて食品着色料
1 クッキー生地を作る。●のバター、クリーム、ふるいにかけた薄力粉を混ぜる。 よく混ぜてラップに包み、少なくとも1時間冷やす。
2 オーブンを190℃に予熱する。装飾用グラニュー糖を浅めのお皿に入れる
3 生地の1/3を打ち粉をしたまな板に3㎜の厚さに広げます。(薄力粉はたっぷり使わないと、手の熱でバターがとけてきたとき、べとべとになります)型抜きをしたら装飾用グラニュー糖をまぶし、オーブンペーパーを敷いた天板にのせ、フォークで生地を2,3回刺して空気を抜く
4 7〜9分間、(190℃)で焼きます。
5 クリームを作る。溶かしたバターに粉砂糖を入れて混ぜ、生クリーム、アーモンドエキス、バニラエキスを混ぜる
6 冷ましたクッキーにクリームをはさむ
個人的な趣味で、ラズベリー味とピスタチオ味のクリームを作りました
み、見た目が…。やはりクリームは横着しないで絞り出すべきだった…。クリームをはさんでから、数時間ねかせて味をなじませてから食べてみました。
食べた感想は、クッキーはまるでパイ生地のような味で、層が出来てサクサクでした。あっさりした生地なので、グラニュー糖をまぶしてちょうどいい甘さになります(私はバイとケニーが食べたものをまねてピンク色の砂糖衣にしてみました)
ほんのりバターの塩味が聞いたクリームとサクサクのクッキーが結構あっててそれなりに美味しかったです。ケニーが言ったように「世界一」というほどのおいしさにならなかったのは私の腕の問題かもしれません
ワトソン一家に天使がやってくるとき (くもんの海外児童文学)
- 作者: クリストファー・ポール・カーティス,Christopher Paul Curtis,唐沢則幸
- 出版社/メーカー: くもん出版
- 発売日: 1997/11/01
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- 作者: クリストファー・ポールカーティス,Christopher Paul Curtis,前沢明枝
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読んでいただき、ありがとうございました!