橋の下の子どもたち ネタばれなし感想
ナタリー・サベッジ・カールソン作
ガース・ウィリアムズ画
フェリシモ出版
1959年ニューベリー賞オナー賞受賞
面白さ ★★★★★ 満点
メッセージ性 ★★★★★ 満点
ほっこり度 ★★★★★ 満点
内容 ノートルダム大聖堂のちかくの橋をねぐらにするアルマンじいさんは、おなじように橋の下にすむことになった3人きょうだいにでくわします。しだいに4人はなかよくなりますが、きょうだいのおかあさんに見つかって…。パリのまちを舞台に、いえのない人びとや、ジプシーたちをやさしく描く、こころあたたまる物語。
「こどもか!」アルマンじいさんは顔をしかめました。「ピーチクパーチクやかましいムクドリどもめ。いやはや、がまんならん」
するとミレリは、アルマンじいさんの鼻さきで、人さしゆびをふりふり、こういいました。
「いいや、ちがう。あんたはこどもがきらいなんじゃない。こわいんだよ。あんたはあったかい心のもちぬしさ。それに気づいたこどもたちが、あんたの心をぬすみにくるのがこわいのさ」 本文より
感想 クリスマスに読みたくなる、心温まるお話(*´∀`*) 。主人公のアルマン爺さんは宿無しだけど、人生を楽しんでいるのが素敵ですね。
テンポがよくて、読みやすく、お話もほのぼのとしたヒューマンドラマなので万人に進められる本です。
挿し絵はローラ・インガルス・ワイルダー の『大きな森の小さな家』・『大草原の小さな家』シリーズや、「しろいうさぎとくろいうさぎ」で有名なガース・ウィリアムズで、この本をさらに優しく可愛らしいものにしています(*^^*)。華やかなイメージのパリの街の裏の顔や歴史を見れるのも面白いところです。訳者さんの心づかいで、見返しにパリの絵地図がついているのも、物語をさらに立体的に読めてありがたいですね。
作中にフランスではサンタはロバにのっているとありました。フランスのサンタは、サンタクロースの原型と言われている聖ニコラウスで、乗り物はロバらしいです。そのため、地方によっては、ツリーの下にサンタのためのグラスワインとロバのためのニンジンをおいて置く習慣があるのだとか(・0・ ) ホッホー 。
サンタにもいろいろなスタイルがあるのですね。
- 作者: ナタリー・サベッジカールソン,ガースウィリアムズ,Natalie Savage Carlson,Garth Williams,なかがわちひろ
- 出版社/メーカー: フェリシモ出版
- 発売日: 2002/05
- メディア: 単行本
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