児童書のレビュー・考察ブログ

主に海外の小学生・中学生向け児童書の感想、考察をしています。

きいてほしいの、あたしのこと ―― ウィン・ディキシーのいた夏 ネタばれなし感想

f:id:g-mccaghrean:20190611173602j:plain
ケイト・ディカミロ 作

ポプラ社

 2001年ニューベリー賞オナー賞受賞 f:id:g-mccaghrean:20181205020107j:plain

面白さ ★★★★☆ 4点

メッセージ性 ★★★★☆ 4点

ほんわか度 ★★★★★ 満点f:id:g-mccaghrean:20181205022501j:plain

内容 スーパーの中で出会った、おかしな犬ウィン・ディキシー。さみしがりやで、笑った顔がとくいで、びっくりすると、くしゃみがでるの。ウィン・ディキシーのおかげで、ひっこしてきたばっかりの町で、あたしにはすてきな友だちができたわ。そして、パパとも―。アメリカ南部、フロリダの小さな町を舞台に、いやされないさみしさをかかえた少女が、犬とのふれあいをとおして人のいたみを知り、心をひらいて父親とのきずなをとりもどしていく…。あたたかな感動の物語。

 

 

感想 ちょっぴりセンチメンタルで、みずみずしくて繊細でやさしい小説です。ほっこりしたい人におすすめ(*´ω`*)。

 

ウィン・ディキシーは、人騒がせで、うっとうしい犬だけど、寂しがりなとこが可愛くて憎めませんね。後ろ足で立って、図書館の窓を覗いている姿を想像すると和みます。ミス・フラニーとクマの話や、キャンディの話、オティスのギターの話とか、小さいエピソードも面白いです。

人間って弱いから、たがいに寄り添いあって生きるんだなあ(´▽`)。

2005年に映画化されてます。

オパール役のアナソフィア・ロブは同年の「チャーリーとチョコレート工場」でガムをずっと噛んでる少女、ヴァイオレット・ボーレガード役を演じた美少女です。


きいてほしいの、あたしのこと――ウィン・ディキシーのいた夏 (字幕版) - Trailer

 映画はかなり原作に忠実。でも改めて映像で、ウィン・ディキシーの可愛いシーンを見れたり、パーティの時の映像のきれいさとか、原作の繊細な世界観がそのままなとことか、よかったです。

 

他の方の感想です。

http://www.yamaneko.org/mgzn/dtp/2001/02b.htm#myomi

 

 

以下ネタバレ感想のため反転 (どうでもいいことしか言ってません)

・ウィン・ディキシーとの出会いのシーン、自分が店員だったら、オパールに親を呼ばせて謝らせますね。オパールは悪くないけど、すごく迷惑だっただろうな (+。+)。

・「なげき味」のキャンディなんてあったら売れるのかなあ。少なくとも自分は食べたくないです。決して(゚~゚)。

・パーティの時の、オパールのオティスへの対応はしっかりしていて気がきいているなあと思いました。10歳ってこんなにしっかりしてたっけ?

・読む前は、題名からしてウィン・ディキシーは死ぬのかと思いました。そう思ったのは私だけではないはず・・・('ε')。動物が死ぬ話は嫌いなので、ちょっと読むのに抵抗がありました。

主題の「聞いてほしいの、あたしのこと」もそうですが、邦題がいまいちこの作品に合ってない気がします(。-`ω-) 。

原題は「Because of Winn-Dixie」だから「ウィン・ディキシーによって」「ウィン・ディキシーのおかげで」となり、「ウィン・ディキシーのおかげであたしは寂しくなくなったよ、友達出来たよ!」ってことですよね。翻訳の方が、これを邦訳しても伝わりづらいと思ったんですかね。

 

 

読んでいただき、ありがとうございました!