児童書のレビュー・考察ブログ

主に海外の小学生・中学生向け児童書の感想、考察をしています。

プリンセス・アカデミー ネタばれなし感想

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シャノン・ヘイル 作
代田亜香子訳 

小学館

面白さ ★★★★☆ 4点

メッセージ性 ★★★★☆ 4点

夢がある度 ★★★★★ 満点f:id:g-mccaghrean:20190802160952j:plain

 2006年ニューベリー賞オナー賞受賞 f:id:g-mccaghrean:20190903180323j:plain

内容 ミリは、エスケル山の小さな村に住む十四歳の女の子。毎日、父さんと姉のマーダは石切りの仕事にでかけ、ミリは家の仕事やヤギの世話をする。そんなある日、低地から国王の使いがやってきて、王子の花嫁がこの村から選ばれると宣言した。そして、お妃候補を教育するプリンセス・アカデミーで、村の女の子二十人の学園生活が始まった。プリンセスになるのは、いったいだれ?

感想 きっと、作者さんも意図していると思うけど、一言でいえば、現代風シンデレラ系物語?

プリンセスや豪華な暮らしという「女の子の夢」f:id:g-mccaghrean:20190929092401p:plainの要素を出しつつ、「お姫様候補を育てる学園生活」という、ひねりがあったりしてなかなか楽しめました。少女漫画や、お姫様系おとぎ話が好きな方にお勧めします。

まあ、ニューベリー賞を取っている以上、話がシンデレラストーリーだけで終わるわけもなく、アカデミーの設立によって少女たちが変わっていくところは、現代的なメッセージ性を感じたし、伏線をきちんと回収していくのもうまく出来ていましたf:id:g-mccaghrean:20190908164650p:plain

どうでもいいですが、個人的には主人公のミリの冗談はスベっていると思いました。