児童書のレビュー・考察ブログ

主に海外の小学生・中学生向け児童書の感想、考察をしています。

ヤングアダルト

エレベーター ネタばれなし感想

ジェイソン・レナルズ作 青木千鶴訳 早川書房 2018年 ニューベリー賞オナー賞受賞 内容 愛する誰かが殺されたなら、殺したやつを見つけだし、かならずそいつを殺さなければならない。―ウィルの兄が射殺された。悲しみに暮れるウィルが兄の洋服箪笥から見つけ…

シカゴよりこわい町 ネタばれなし感想

リチャード・ペック作 斎藤倫子 訳 東京創元社 1999年 ニューベリー賞オナー賞受賞 面白さ ★★★★☆ 4点 メッセージ性 ★★★★☆ 4点 痛快度 ★★★★★ 満点 内容 嘘はつく、銃はぶっぱなす。そんな田舎のおばあちゃんを訪ねていくと、毎年必ず何かが起こる! 僕らが初…

ふくろう模様の皿 ネタばれなし感想

アラン・ガーナー 作 神宮輝夫 訳 評論社 1967年カーネギー賞受賞 面白さ ★★☆☆☆ 2点 メッセージ性 ★★☆☆☆ 2点 内容 「親同士が再婚したアリスンとロジャは夏休み、アリスンの母親の別荘にやってきます。深い谷間にある小さな村のお屋敷。この村出身であるグゥ…

ともしびをかかげて ネタばれなし感想

ローズマリ・サトクリフ 作 猪熊葉子 訳 岩波書店 1959年 カーネギー賞受賞 面白さ ★★★★★ 満点 メッセージ性★★★★★ 満点 読み応え ★★★★★ 満点 内容 若い軍人アクイラが、いよいよ衰退したローマが四百五十年もの歴史に終止符をうち軍団をブリテンから撤収する…

ビーストの影 ネタばれなし感想

ジャニ・ハウカー 作 田中美保子 訳 レターボックス社 1985年 ガーディアン賞受賞 面白さ ★★★☆☆ 3点 メッセージ性 ★★★☆☆ 3点 良くも悪くもイギリスらしさ ★★★★★ 満点 内容 ぼくは、ビル・カワード。ネッド・カワードの息子で、チャンダーじいちゃんの孫。正…

マイゴーストアンクル ネタばれなし感想 

ヴァージニア・ハミルトン作 島式子訳 原生林 1983年ニューベリー賞オナー賞受賞 面白さ ★★★☆☆ 3点 メッセージ性 ★★☆☆☆ 2点 内容 1980年代のアメリカ。お母さんと兄のブラザーと3人で暮らす15歳の黒人の少女ツリー。お母さんは仕事で忙しく、ツリーは障害…

希望(ホープ)のいる町 ネタばれなし感想

2001年 ニューベリー賞オナー賞受賞 ジョーン・バウアー 作 作品社 (翻訳家金原瑞人さん推薦作品) 面白さ ★★★★★ 満点 メッセージ性 ★★★★★ 満点 読みやすさ ★★★★★ 満点 内容 あたしはパパの名も知らず、ママも幼いあたしをおばさんに預けて出て行ってしまっ…

クローディアの秘密 ネタばれなし感想

カニグズバーグ作 岩波書店 1968年 ニューベリー賞受賞 面白さ ★★★★★ 満点 メッセージ性 ★★★★★ 満点 わくわく度 ★★★★★ 満点 内容 クローディアは退屈だった。何か変わったことがしてみたい。でもダサいのはいや。家出することにしたクローディアは、一定の目…

からすが池の魔女 ネタばれなし感想

エリザベス・ジョージ・スピア作 岩波書店 1959年ニューベリー賞受賞 面白さ ★★★★★ 満点 メッセージ性 ★★★★★ 満点 話の重厚さ ★★★★★ 満点 内容 バルバドス島生まれの少女キットは独立直前のニューイングランドに渡るが土地柄になじめない日々を送る。そんな…

首のないキューピッド ネタばれなし感想

ジルファ・キートリー・スナイダー 作 冨山房(絶版してるので、読むとしたら、図書館で取り寄せなどでどうぞ) 1972年ニューベリー賞オナー賞受賞 面白さ ★★★★☆ 4点 メッセージ性 ★★★★☆ 4点 はらはらドキドキ度 ★★★★★ 満点 内容 デービットの家に、義母モリ…

ジュニア・ブラウンの惑星 ネタばれなし感想

ヴァージニア・ハミルトン作 岩波書店 1972年ニューベリー賞オナー賞受賞 面白さ ★★☆☆☆ 2点 メッセージ性 ★★☆☆☆ 2点 内容 悩みにうちのめされそうになっているジュニア。彼の心を開こうとするタフなバディー。環境も性格もまったく異なる二人の中学生の友…

ザ・ヘイト・ユー・ギヴ あなたがくれた憎しみ ネタばれなし感想

アンジー・トーマス作 岩崎書店 面白さ ★★★★☆ 4点 メッセージ性 ★★★★☆ 4点 イマドキ度 ★★★★★ 満点 2017年ボストングローブ・ホーンブック賞受賞 内容 ギャングがはびこる町に暮らす女子高生、スター。ある晩、幼なじみのカリルが白人警官によって射殺されて…

真実の裏側 ネタばれなし感想

ビヴァリー・ナイドゥー 作 めるくまーる(出版社) 2000年カーネギー賞受賞 面白さ ★★★★☆ 4点 メッセージ性 ★★★★★ 満点 内容 シャデーが登校の準備をしていると、突然銃声が鳴り響き、母が倒れた。ナイジェリア軍事政府の批判記事を書き続けているジャーナ…

エルフたちの午後 ネタばれなし感想

ジャネット・テーラー・ライル作 評論社 1990年ニューベリー賞オナー賞受賞 面白さ ★★★★☆ 4点 メッセージ性 ★★★★★ 5点 少女のみた日常の陰に潜む人生の真実 内容 学校中のきらわれ者、サラケートの家の庭には、エルフたちの小さな村がある。特別にこっそり…

宇宙のかたすみ ネタばれなし感想

アン・M・マーティン作 アンドリュース・プレス(出版社) 2003年ニューベリー賞オナー賞受賞 面白さ ★★★★☆ 4点 メッセージ性 ★★★★☆ 4点 内容 住み慣れたこのミラートンの町での、何も変わらない毎日。しかし今年の夏は少し違っていた。ハッティの叔父アダ…

生命の神秘を探る 感想

キャサリン・シッペン 偕成社(※絶版してます) 1956年ニューベリー賞オナー賞受賞 面白さ ★★★★★満点 メッセージ性 ★★★★★満点 感動度 ★★★★★満点 ノンフィクション 歴史 自然科学 内容 全体の構成は、ほぼ四つの部分にわかれており、第1章『「命」の不思…

SO B. IT (ソー・ビー・イット) ネタばれなし感想

サラ ウィークス作 エクスナレッジ(出版社) 面白さ ★★★★★ 満点 メッセージ性 ★★★★★ 満点 先が気になる度 ★★★★★満点 内容 ネバダ州のリノに住む、知的障害者の母親をもつ少女ハイディ。隣人に支えられた暮らしは、最小限にシンプルだが愛情に満たされていた…

屋根にのぼって ネタばれなし感想

オードリー・コルンビス作 白水社 2000年ニューベリー賞オナー賞受賞 面白さ ★★★★☆ 4点 メッセージ性 ★★★★☆ 4点 読後感の良さ ★★★★★ 満点 内容 少女ウィラ・ジョーと小さな妹がパティおばさんの家の屋根にのぼったまま下りてこなくなったわけは? 多感な少女…

ビリー・ジョーの大地 ネタばれなし感想

カレン ヘス 作 理論社 1998年ニューベリー賞受賞 面白さ ★★★★★満点 メッセージ性 ★★★★★満点 文体が美しい★★★★★満点 ジャンル 家族もの ヒューマンドラマ 内容 1934年アメリカ・オクラホマ。14歳の少女ビリー・ジョーは、無口な農夫の父と厳格な母と、そ…