児童書のレビュー・考察ブログ

主に海外の小学生・中学生向け児童書の感想、考察をしています。

ニューベリー賞オナー賞

エレベーター ネタばれなし感想

ジェイソン・レナルズ作 青木千鶴訳 早川書房 2018年 ニューベリー賞オナー賞受賞 内容 愛する誰かが殺されたなら、殺したやつを見つけだし、かならずそいつを殺さなければならない。―ウィルの兄が射殺された。悲しみに暮れるウィルが兄の洋服箪笥から見つけ…

シカゴよりこわい町 ネタばれなし感想

リチャード・ペック作 斎藤倫子 訳 東京創元社 1999年 ニューベリー賞オナー賞受賞 面白さ ★★★★☆ 4点 メッセージ性 ★★★★☆ 4点 痛快度 ★★★★★ 満点 内容 嘘はつく、銃はぶっぱなす。そんな田舎のおばあちゃんを訪ねていくと、毎年必ず何かが起こる! 僕らが初…

盗神伝 ハミアテスの約束 ネタばれなし感想

メーガン・ウェイレン・ターナー作 金原瑞人、宮坂宏美 共訳 あかね書房 1997年ニューベリー賞オナー賞受賞 面白さ ★★★★☆ 4点 メッセージ性 ★★☆☆☆ 2点 内容 「なんだって盗める」代々、盗人の家系に生まれついた少年ジェンは町中で、そういいふらしていた。 …

ブライト島の乙女 ネタばれなし感想

メイベル・ロビンスン作 田中西二郎訳 秋元書房 ※絶版してます 1938 年 ニューベリー賞オナー賞受賞 面白さ ★★★☆☆ 3点 メッセージ性 ★★★☆☆ 3点 内容 これはある島育ちの少女の物語で、この島は故郷としてたえず彼女に魔術のように呼びかけるのです。彼女は母…

黄色い老犬 ネタばれなし感想

フレッド・ギプソン作 山西英一訳 講談社 1957年ニューベリー賞オナー賞受賞 面白さ ★★★★★ 満点 メッセージ性 ★★★★☆ 4点 ワイルドさ ★★★★★ 満点 内容 1860年代のテキサス、父親が牛を売りに出かけた間、父親から家をまかされた少年トラビスと、迷い犬と…

魔法にかけられたエラ ネタばれなし感想

ゲイル・カーソン・レヴィン 作 三辺律子 訳 サウザンブックス社 ※旧訳「さよなら、いい子の魔法」はサンマーク出版 1998年ニューベリー賞オナー賞 面白さ ★★★★☆ 4点 メッセージ性 ★★★★☆ 4点 女の子の夢が詰まってる度 ★★★★☆ 4点 内容 ロマンティック・コメ…

アルプスの赤い旗 ネタばれなし感想

ジェイムス・オーマン(アルマン)作 持丸良雄訳 講談社(1958年版) 新訳は「山上にひるがえる旗」 学研(1971年版) ※ともに絶版してます 1955年ニューベリー賞オナー賞受賞 面白さ ★★★★★ 満点 メッセージ性 ★★★★★ 満点 熱血度 ★★★★★ 満点 内容 主人公のル…

やぎのあたまに―アウシュビッツとある少女の青春 ネタばれなし感想

アランカ・シーガル作 小柴一 訳 草土文化(出版社) 1982年ニューベリー賞オナー賞受賞 面白さ ★★★★☆ 4点 メッセージ性 ★★★★★ 満点 内容 ハンガリーのユダヤ人達の、アウシュヴィッツに送られる直前までの迫害と不安の日々を、少女の目を通して綴るノンフィ…

プリンセス・アカデミー ネタばれなし感想

シャノン・ヘイル 作代田亜香子訳 小学館 面白さ ★★★★☆ 4点 メッセージ性 ★★★★☆ 4点 夢がある度 ★★★★★ 満点 2006年ニューベリー賞オナー賞受賞 内容 ミリは、エスケル山の小さな村に住む十四歳の女の子。毎日、父さんと姉のマーダは石切りの仕事にでかけ、ミ…

わたしがいどんだ戦い 1939年 ネタばれなし感想

キンバリー・ブルベイカー・ブラッドリー作 大作道子訳 評論社 2016年ニューベリー賞オナー賞受賞 面白さ ★★★★☆ 4点 メッセージ性 ★★★★☆ 4点 内容 一九三九年。二度目の世界大戦さなかのロンドン。足の悪いエイダは、けんめいに歩く練習をしていた。歩け…

歌う木 ネタばれなし感想

ケイト・セレディ 作 松本恵子訳 福音館書店(1971年)/偕成社(文庫版 1980年) 1940年ニューベリー賞オナー賞受賞 面白さ ★★★★★ 満点 メッセージ性 ★★★★★ 満点 感動度 ★★★★★ 満点 内容 1936年ニューベリー賞、オナー賞の「すてきなおじさん」の続編。…

魔女ジェニファとわたし ネタばれなし感想

カニグズバーグ作 松永ふみ子 訳 岩波書店 1968年ニューベリー賞オナー賞受賞 面白さ ★★★★☆ 4点 メッセージ性 ★★★★☆ 4点 内容 ニューヨーク郊外の小学校に転校してきたばかりのエリザベスは,ハロウィーンのおまつりの日に,黒人の少女ジェニファと出会いま…

アベルの島 ネタばれなし感想

ウィリアム・スタイグ作 麻生九美 訳 評論社 1977年 ニューベリー賞オナー賞受賞 面白さ ★★★★☆ 4点 メッセージ性 ★★★★★ 満点 内容 のんきな町ネズミのアベルは、ある日ピクニックにでかけて嵐に出あい、無人島に流される。愛する妻のもとへ帰るという決意を…

ガラスの家族 ネタばれなし感想

キャサリン・パターソン作 岡本浜江 訳 偕成社 1979年 ニューベリー賞オナー賞受賞 面白さ ★★★★☆ 4点 メッセージ性 ★★★★☆ 4点 内容 里親の間を転々としてきた11才のギリーは、したたかな少女だった。愛されることのなかった少女が初めて知った家族とは。 感…

サム兄さんは死んだ ネタばれなし感想

ジェイムズ・リンカン・コリアー&クリストファー・コリアー作 青木信義 訳 ぬぷん児童図書出版 1975年 ニューベリー賞オナー賞受賞 面白さ ★★★★★ 満点 メッセージ性 ★★★★★ 満点 読みやすさ ★★★★★ 満点 内容 アメリカ独立戦争でミーカ一家は渦中に入ってしま…

希望(ホープ)のいる町 ネタばれなし感想

2001年 ニューベリー賞オナー賞受賞 ジョーン・バウアー 作 作品社 (翻訳家金原瑞人さん推薦作品) 面白さ ★★★★★ 満点 メッセージ性 ★★★★★ 満点 読みやすさ ★★★★★ 満点 内容 あたしはパパの名も知らず、ママも幼いあたしをおばさんに預けて出て行ってしまっ…

アル・カポネによろしく ネタばれなし感想

ジェニファ・チョールデンコウ作 あすなろ書房 2005年ニューベリー賞オナー賞受賞 面白さ ★★★★☆ 4点 メッセージ性 ★★★★★ 満点 読後感の良さ ★★★★★ 満点 「カポネ洗濯サービス 一生に一度のチャンス! アル・カポネやマシンガン・ケリーなど、名高き社会の敵…

ジェーンはまんなかさん ネタばれなし感想

エレナー・エステス 作 1943年ニューベリー賞オナー賞受賞 岩波書店 面白さ ★★★★☆ 4点 メッセージ性 ★★★☆☆ 3点 ほのぼの度 ★★★★★ 満点 内容 姉と兄と弟にはさまれた“まんなか”のジェーンは、みんなをあっと言わせるような目立つことをしたくてたまりません……

おばあちゃんのたんじょう日ばこ ネタバレなし感想

シャロン・ベル・マティス作 1976年ニューベリー賞オナー賞受賞 偕成社 面白さ ★★★★☆ 4点 メッセージ性 ★★★★★ 満点 内容 100才になるデューおばあさんが大切にしている箱…。黒人一家の愛と歴史を描く心に迫る一冊。 感想 身近な家庭内ヒューマンドラマが好き…

テラビシアにかける橋 ネタばれなし感想

キャサリン・パターソン 作 偕成社 1978年ニューベリー賞オナー賞受賞 面白さ ★★★★☆ 4点 メッセージ性 ★★★★★ 満点 感動度 ★★★★☆ 4点 内容 絵の好きな少年ジェシーと、となりに引っ越してきた風変わりな少女レスリー。テラビシアと名づけた秘密の場所で、ふた…

ゴールデン・バスケットホテル ネタばれなし感想

ルドウィッヒ・ベーメルマンス作 1937年ニューベリー賞オナー賞受賞 BL出版 面白さ ★★★★☆ 4点 メッセージ性 ★★★☆☆ 3点 ほっこり度 ★★★★★ 満点 内容 屋根の上に金色のバスケットの飾りがついた古いホテル。セレステとメリサンド、ふたりの女の子はお父さん…

首のないキューピッド ネタばれなし感想

ジルファ・キートリー・スナイダー 作 冨山房(絶版してるので、読むとしたら、図書館で取り寄せなどでどうぞ) 1972年ニューベリー賞オナー賞受賞 面白さ ★★★★☆ 4点 メッセージ性 ★★★★☆ 4点 はらはらドキドキ度 ★★★★★ 満点 内容 デービットの家に、義母モリ…

すえっ子のルーファス ネタばれなし感想

エレナー・エスティス作 1944年ニューベリー賞オナー賞受賞 岩波書店 面白さ ★★★☆☆ 3点 メッセージ性 ★★★☆☆ 3点 ほのぼの度 ★★★★★ 満点 内容 モファット家のすえっ子ルーファスは、いつも元気いっぱい。左利きなので草野球で思いがけない大活躍をしたり、腹…

まぬけなワルシャワ旅行 ネタばれなし感想

I・Bシンガー作 1969年ニューベリー賞オナー賞受賞 岩波書店 面白さ ★★★★☆ 4点 メッセージ性 ★★★★☆ 4点 ゆかい度 ★★★★★ 満点 内容 まぬけばかりの町ヘルムに住む、とびきりまぬけなシュレミールの抱腹絶倒の旅行談、欲の皮のつっぱった金持ちをまんまとだま…

きいてほしいの、あたしのこと ―― ウィン・ディキシーのいた夏 ネタばれなし感想

ケイト・ディカミロ 作 ポプラ社 2001年ニューベリー賞オナー賞受賞 面白さ ★★★★☆ 4点 メッセージ性 ★★★★☆ 4点 ほんわか度 ★★★★★ 満点 内容 スーパーの中で出会った、おかしな犬ウィン・ディキシー。さみしがりやで、笑った顔がとくいで、びっくりすると、く…

クレイジー・レディー! ネタばれなし感想

ジェイン・レズリー・コンリー 作 福音館書店 1994年ニューベリー賞オナー賞受賞 面白さ ★★★★☆ 4点 メッセージ性 ★★★★☆ 4点 読みやすさ ★★★★★ 満点 内容 となりのブロックにいるんだよ、やっかいな親子がさ。アル中でキレっぱなしの母親と、知恵おくれの息子…

ジュニア・ブラウンの惑星 ネタばれなし感想

ヴァージニア・ハミルトン作 岩波書店 1972年ニューベリー賞オナー賞受賞 面白さ ★★☆☆☆ 2点 メッセージ性 ★★☆☆☆ 2点 内容 悩みにうちのめされそうになっているジュニア。彼の心を開こうとするタフなバディー。環境も性格もまったく異なる二人の中学生の友…

はじまりのとき ネタばれなしレビュー

タィン=ハ・ライ作 鈴木出版 2012年ニューベリー賞オナー賞受賞 面白さ ★★★★☆ 4点 メッセージ性 ★★★★☆ 4点 内容 戦火のベトナムをのがれ、難民としてアメリカ合衆国でくらすことになった家族が、あらたに一歩をふみだすまでの1年。英語も話せないままいきな…

橋の下の子どもたち ネタばれなし感想

ナタリー・サベッジ・カールソン作 ガース・ウィリアムズ画 フェリシモ出版 1959年ニューベリー賞オナー賞受賞 面白さ ★★★★★ 満点 メッセージ性 ★★★★★ 満点 ほっこり度 ★★★★★ 満点 内容 ノートルダム大聖堂のちかくの橋をねぐらにするアルマンじいさんは、お…

ワトソン一家に天使がやってくるとき ネタばれなし感想

クリストファー・ポール・カーティス作 くもん出版 1996年ニューベリー賞オナー賞受賞 面白さ ★★★★★ 満点 メッセージ性 ★★★★☆ 4点 愉快度 ★★★★★ 満点 内容 ぼく、ケニー、十歳。不良の兄きバイ、妹のジョーイ、父ちゃん、母ちゃんの一家五人で、北のミシガン…