ラモーナとおとうさん ネタばれなし感想
ベヴァリー・クリアリー作
学研
1978年ニューベリー賞オナー賞受賞
面白さ ★★★★★満点
メッセージ性 ★★★★★満点
小学校中学年くらいから
ジャンル ヒューマンドラマ 家族もの
内容 ラモーナのすきな日は、クリスマスと、自分の誕生日と、おとうさんの給料日です。給料日には、何かいいことがあるからです。ラモーナは、クリスマスのリストを作りながら、たのしい気分でおとうさんの帰りを待っていました。ところが、帰ってきたおとうさんは…。
感想 「ラモーナは豆台風」「ゆうかんな女の子ラモーナ」に続く、「ラモーナ」シリーズの3作目。
いつも元気なラモーナだけど、今回はちょっと悩むようです(´ヘ`;)。おとうさんが仕事をなくしてしまい、家族全体が少し暗くなってしまうんです。本当は優しいお父さんなのに、ちょっと意地悪を言ったりいつも家にいて口うるさく叱ってきたりして、ラモーナは戸惑います。
家族たちが暗いのも悲しいのに、お父さんもお母さんも子どものラモーナがそんなことに胸を痛めているなんて思わない。これは誰しも子どものころに感じた大人の鈍さですねσ( ̄∇ ̄;)。悩みながらもラモーナは家族を助けるためにあの手この手を考えるます。このやり方が子供らしくて、滑稽でおかしい。家族がピリピリしていても、面白い遊びを見つけ出して全力で楽しむラモーナは、見ているこっちまで楽しくなります。
そして、ラモーナが見つけた家族の幸せとは・・・・・・。小学校中学年向けの児童書で、家族というものについて考えさせられ、完璧な答えを用意してくれている本はそうないのでは。取り扱っているテーマは、中学年向けとしては重いほうなのですが、頭にすっと入ってくるような易しい語り口です。
楽しくおもしろい。でもそれだけじゃない、心に響く物語です。
ラモーナが空き缶の竹馬に乗りながらスインクのおばさんとふざけて罵りあうシーンが個人的にお気に入り(゜∀゜)!
- 作者: ベバリイクリアリー,アランティーグリーン,Beverly Cleary,Alan Tiegreen,松岡享子
- 出版社/メーカー: 学習研究社
- 発売日: 2001/12/01
- メディア: 単行本
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