児童書のレビュー・考察ブログ

主に海外の小学生・中学生向け児童書の感想、考察をしています。

フリスビーおばさんとニムの家ねずみ ネタばれなし感想

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ロバート・C・オブライエン作

冨山房

1972年ニューベリー賞受賞f:id:g-mccaghrean:20190719215514j:plain

面白さ ★★★★★満点f:id:g-mccaghrean:20181205022501j:plain

メッセージ性 ★★★★☆4点

わくわく度 ★★★★★満点f:id:g-mccaghrean:20181205022501j:plain

 

内容 人間に住まいをこわされた野ねずみ一家は引っ越しを迫られた。ニムの家ねずみのところへ相談に行くと、野ねずみと家ねずみとの意外な関係があった。家ねずみたちは捕らえられる恐れから、移住計画を立てていたのだ。

感想 主人公がネズミとはいえ、子持ちのお母さんという、児童書としては珍しいタイプです(・ε・)。しかし本書はとても出来が良く、重厚で、内容が濃く、しっかり作られています (∩・∀・)∩オォ!。

 

大人が読んでも文句なしに面白いワクワクの冒険小説です 。

ネズミ社会だけでなく、カラスやフクロウ、猫といった動物たちとの関係や役割も、より一層この話を面白くしています。この話の裏には、「豊かな生活を追い求めすぎることへの疑問」を投げかけているところがあって、この本の完成度を上げていますね。

ちなみにMGM社の提供で1982年にアニメ化されたようです。

「フリスビーおばさん」の名前は、フリスビーディスクとの商標の関係のために、製造中に「夫人ブリスビー」に変更されなければならなかったとか。


The Secret of NIMH (1982) Official Trailer - Dom DeLuise, Derek Jacobi Movie HD

 

フリスビーおばさんとニムの家ねずみ (子どもの文学・青い海シリーズ)

フリスビーおばさんとニムの家ねずみ (子どもの文学・青い海シリーズ)

 

 ちなみにこの方は、1994年のニューベリー賞オナー賞受賞作である、「クレイジー・レディー!」の作者、ジェイン・レズリー・コンリーのお父さんでした!びっくりL(・o・)」!親子でニューベリー賞受賞はすごいですね。

 

クレイジー・レディー! (世界傑作童話シリーズ)

クレイジー・レディー! (世界傑作童話シリーズ)

 

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