からすが池の魔女 ネタばれなし感想
エリザベス・ジョージ・スピア作
1959年ニューベリー賞受賞
面白さ ★★★★★ 満点
メッセージ性 ★★★★★ 満点
話の重厚さ ★★★★★ 満点
内容 バルバドス島生まれの少女キットは独立直前のニューイングランドに渡るが土地柄になじめない日々を送る。そんなある日、からすが池のあやしい女、魔女のハンナ・タバー出会い心の安らぎを得るが、ふたりは魔女の嫌疑をかけられてしまう。
キットがじっと見つめると、老婆がしゃがれた小さな声でいった。
「よく草原にきましたね。心に悩みがあれば、この草原がいつも救ってくれるのです。」
キットは動けないほどびっくりしてしまった。 本文より
感想 この作品、男性、特に中高生の男子は最初のほうちょっと頑張って読んでもらう必要があるかもしれません。でも読んでいけば、男の子でもきっと面白いですよ
続きを読むアル・カポネによろしく ネタばれなし感想
ジェニファ・チョールデンコウ作
2005年ニューベリー賞オナー賞受賞
面白さ ★★★★☆ 4点
メッセージ性 ★★★★★ 満点
読後感の良さ ★★★★★ 満点
「カポネ洗濯サービス 一生に一度のチャンス!
アル・カポネやマシンガン・ケリーなど、名高き社会の敵に、あなたの服を選択してもらいましょう。服はすべて、悪名高き受刑者たちの働く、アルカトラズ島の洗濯場で洗います!洗濯代はたったの5セント!」 本文より
内容 ムース少年は住み慣れたサンタモニカを泣く泣く離れて、アル・カポネをはじめとるする最悪の受刑囚を収容する刑務所の島、アルカトラズ島に引っ越してきました。それもこれもお母さんが自閉症の姉のために入れたい学校が近くにあるから。島でムースを待っていたのは個性豊かな面々。ムースはいやおうなしにトラブルに巻き込まれていきます。
感想 舞台は、かの有名なアルカトラズ島ですが、物語の中心は、主人公の自閉症の姉を中心とした、家族のお話です。ハラハラドキドキの冒険やサスペンスかとおもいきや、いい話系のヒューマンドラマに、ほんのちょっと刑務所島での非日常的なおもしろさを加わえた感じ。
続きを読むジェーンはまんなかさん ネタばれなし感想
エレナー・エステス 作
1943年ニューベリー賞オナー賞受賞
面白さ ★★★★☆ 4点
メッセージ性 ★★★☆☆ 3点
ほのぼの度 ★★★★★ 満点
内容 姉と兄と弟にはさまれた“まんなか”のジェーンは、みんなをあっと言わせるような目立つことをしたくてたまりません…。好奇心いっぱいの元気な女の子がひきおこす楽しいエピソードの数々をユーモラスに描きます。
感想 「元気なモファットきょうだい」に続く、モファット兄弟シリーズ2作目。普通の子どもの日常を書いた,ほのぼののした話が好きな人にお勧めです(^O^)。地味に面白かったです。
続きを読むおばあちゃんのたんじょう日ばこ ネタバレなし感想
1976年ニューベリー賞オナー賞受賞
面白さ ★★★★☆ 4点
メッセージ性 ★★★★★ 満点
内容 100才になるデューおばあさんが大切にしている箱…。黒人一家の愛と歴史を描く心に迫る一冊。
感想 身近な家庭内ヒューマンドラマが好きな方にはお勧めします短いので、気軽にすぐ読めますよ(^O^)!
続きを読むゴールデン・バスケットホテル ネタばれなし感想
ルドウィッヒ・ベーメルマンス作
1937年ニューベリー賞オナー賞受賞
BL出版
面白さ ★★★★☆ 4点
メッセージ性 ★★★☆☆ 3点
ほっこり度 ★★★★★ 満点
内容 屋根の上に金色のバスケットの飾りがついた古いホテル。セレステとメリサンド、ふたりの女の子はお父さんに連れられてベルギーの古都ブルージュにあるこのホテルにやってきました。ふたりのまわりでおきるゆかいなできごとは…。「マドレーヌ」シリーズの生みの親ルドウィッヒ・ベーメルマンスによる本格的な読み物。のちに絵本となるマドレーヌたち12人の女の子との出会いも織りこまれた楽しいお話です。
感想 あまりにも有名な名作絵本、「げんきなマドレーヌ」の作者さんのニューベリー受賞作ということで、期待値高めに手に取りました。マドレーヌシリーズでもなじみのあるイラストの、クラシックでセンスのいいイラストが素敵。やっぱりこの作者さんのイラストの世界観好きだなあ。
続きを読む世界一幸せなゴリラ、イバン ネタばれなし感想
キャサリン・アップルゲイト 作
2013年ニューベリー賞受賞
面白さ ★★★★☆ 4点
メッセージ性 ★★★☆☆ 3点
内容 イバンはショッピングモールの小さな動物園に住む陽気なゴリラで、絵を描くことが得意。隣のおりのゾウのステラや、野良犬のボブとは大の仲良しで、モールの職員の娘ジュリアもイバンに紙とクレヨンをくれたりする。絵を描くことが好きなイバンとジュリアは芸術家同士、お互いを理解しあっている。ある日、モールにお客さんをもっと呼ぶために赤ちゃんゾウのルビーが買われてくる。愛らしいルビーが仲間に加わったことで、イバンの人生は大きく変わることに…。
感想 非常に個人的な話になりますが、私は動物園や水族館などの動物が見世物にされるあらゆる施設が嫌いです。ああいうところで、生気のない動物たちを見ると悲しくなっちゃうんです。
続きを読む首のないキューピッド ネタばれなし感想
ジルファ・キートリー・スナイダー 作
冨山房(絶版してるので、読むとしたら、図書館で取り寄せなどでどうぞ)
1972年ニューベリー賞オナー賞受賞
面白さ ★★★★☆ 4点
メッセージ性 ★★★★☆ 4点
はらはらドキドキ度 ★★★★★ 満点
内容 デービットの家に、義母モリーの娘、アマンダがやってくる。アマンダは超能力に興味を持つ気むずかしい少女で、なかなか家族とは打ち解けない。ある日、彼女が降霊術を使ったことから、ふしぎな事件が起こった。
「ポルターガイストがなんだか知らないの?」とアマンダがきいた。「それは幽霊なのよ。(中略)」
「この幽霊が現れるのは、ほとんどいつも、ある年ごろの子どもたちがいる家なのよ」
「いくつぐらいの」とデービッドがきいた。
アマンダはデービッドのほうに向いたが、デービッドを見ているようには見えなかった。「あたしぐらいの年ごろ」とアマンダは言った。 本文より
感想 出だしからいいです。最初の数行で、もう物語の舞台はちょっと怪し気な大きな館で、これからミステリー物語が始まるんだ(*゚∀゚)=3ハァハァ、と思わせる導入は秀逸。
物語全体に漂う、オカルトめいた緊張感には引き付けられるものがありますね。
続きを読むすえっ子のルーファス ネタばれなし感想
エレナー・エスティス作
1944年ニューベリー賞オナー賞受賞
面白さ ★★★☆☆ 3点
メッセージ性 ★★★☆☆ 3点
ほのぼの度 ★★★★★ 満点
内容 モファット家のすえっ子ルーファスは、いつも元気いっぱい。左利きなので草野球で思いがけない大活躍をしたり、腹話術の練習をしてみんなをびっくりさせたり…。無邪気でいちずな男の子の奮闘ぶりをあたたかく描きます。
感想
「元気なモファットきょうだい」、「ジェーンはまんなかさん」に続く、モファット兄弟シリーズ完結作ですね。
・よかった点 昔のアメリカの、のんびりした空気間が、それなりにほのぼのできます。
続きを読むきいてほしいの、あたしのこと ―― ウィン・ディキシーのいた夏 ネタばれなし感想
ケイト・ディカミロ 作
2001年ニューベリー賞オナー賞受賞
面白さ ★★★★☆ 4点
メッセージ性 ★★★★☆ 4点
ほんわか度 ★★★★★ 満点
内容 スーパーの中で出会った、おかしな犬ウィン・ディキシー。さみしがりやで、笑った顔がとくいで、びっくりすると、くしゃみがでるの。ウィン・ディキシーのおかげで、ひっこしてきたばっかりの町で、あたしにはすてきな友だちができたわ。そして、パパとも―。アメリカ南部、フロリダの小さな町を舞台に、いやされないさみしさをかかえた少女が、犬とのふれあいをとおして人のいたみを知り、心をひらいて父親とのきずなをとりもどしていく…。あたたかな感動の物語。
感想 ちょっぴりセンチメンタルで、みずみずしくて繊細でやさしい小説です。ほっこりしたい人におすすめ(*´ω`*)。
続きを読むクレイジー・レディー! ネタばれなし感想
ジェイン・レズリー・コンリー 作
1994年ニューベリー賞オナー賞受賞
面白さ ★★★★☆ 4点
メッセージ性 ★★★★☆ 4点
読みやすさ ★★★★★ 満点
内容 となりのブロックにいるんだよ、やっかいな親子がさ。アル中でキレっぱなしの母親と、知恵おくれの息子と。初めはみんなといっしょに悪さをして、からかってた。…なのに、いつのまにか、友だちになってたんだ!
感想
良い点
・読みやすい
・わかりやすい
悪い点
・突出したものがない
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偉大なるM.C.ネタばれなし感想
ヴァージニア・ハミルトン 作
1975年ニューベリー賞受賞
面白さ ★☆☆☆☆ 1点
メッセージ性 ★☆☆☆☆ 1点
内容 オハイオ川をのぞむセアラ山に建つあばら家で、仲良く暮らすアフリカン・アメリカンの13歳の少年M.C.とその家族。ある日、前後して山にやってきた二人の訪問者。彼らと関わったM.C.は世界観の大転換を経験し、ある志を胸に生きていくことを決意する。
感想 最初の100ページを状況説明に費やされてストーリーがほとんど進みません。とても退屈でした。
続きを読むジュニア・ブラウンの惑星 ネタばれなし感想
ヴァージニア・ハミルトン作
1972年ニューベリー賞オナー賞受賞
面白さ ★★☆☆☆ 2点
メッセージ性 ★★☆☆☆ 2点
内容 悩みにうちのめされそうになっているジュニア。彼の心を開こうとするタフなバディー。環境も性格もまったく異なる二人の中学生の友情を描く、ニューヨークの青春。
感想 うーん・・・(。-`ω-)、ぶっちゃけ私は、本作のいいところが見つけられませんでした。「大人はわかってくれない」と悲観しているティーンエイジャーとかなら、もしかしたら共感できるかも‥?
続きを読むはじまりのとき ネタばれなしレビュー
タィン=ハ・ライ作
鈴木出版
2012年ニューベリー賞オナー賞受賞
面白さ ★★★★☆ 4点
メッセージ性 ★★★★☆ 4点
内容 戦火のベトナムをのがれ、難民としてアメリカ合衆国でくらすことになった家族が、あらたに一歩をふみだすまでの1年。英語も話せないままいきなりアメリカにとびこんだ10歳の少女の目でみずみずしく描かれる、戦争、いじめ、隣人、家族……。じーんと心があたたまる物語。
「いちばんたくさんお願いしたことは、
父さんがうちの戸口にあらわれて、
かあさんのくちびるのはしっこが
上向きになること。
心配だらけで
いつも下をむいている
くちびるのはしっこが。」 本文より
感想 感受性豊かな少女の目線で語られる戦時下のベトナムから始まる話。
地味に面白かったです。読んでてきつくない戦争ものですね。
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